「ペニスの異物を取り除く方法にはどんな治療法があるの?」や「ペニスの異物って具体的にどんなもの?」といった疑問を持ったことがある男性は多いと思います。
なかには「シリコンボールを取り除きたい」や「過去に増大した部分が変形してきた」という悩みを抱えている男性もいるかもしれません。
この記事では、ペニスの異物除去手術を多く手掛ける医師が、悩みを抱えている男性に向けて「ペニスの異物」に関する症例や治療法などについて分かりやすく解説します。
この記事の目次
ペニスの異物とは
ペニスの異物には、主に以下のようなものがあります。
- シリコンボール・シリコンリング・シリコンバー
- 液体シリコンなどの非吸収性注入剤
- ワセリン
- ヒアルロン酸
上記それぞれについて解説します。
シリコンボール・シリコンリング・シリコンバー
ペニスの異物として代表的なものが「シリコンボール」や「シリコンリング」、「シリコンバー」といった固形シリコンインプラントです。主に、性交時における性的刺激を向上させる目的で挿入する男性が多いとされています。
一方、ペニスに違和感が生じることや、パートナーからの印象が悪い、さらには若気の至りで恥ずかしくなってきたといった様々な理由で、除去したいと考えるようです。
加齢とともに、性行為の回数が減って必要性を感じなくなったことや、将来的な介護を見据えて取り除きたいと考える男性もいます。
似たような異物として、真珠やパチンコ玉、歯ブラシの柄なども含まれます。
液体シリコンなどの非吸収性注入剤
ペニスの異物には非吸収性注入剤と呼ばれる溶けない素材の注入剤があります。これらは「半永久」との宣伝文句で、溶けないことを前面に推して宣伝されています。溶けないのは事実ですが、経年変化や身体の異物反応で変形・変色することがあり、良好な状態が「永久」に続くわけではありません。
代表的なものとして「液体シリコン」があります。液体シリコンは、主に陰茎に注入し、陰茎増大を目的にして使用されます。経年変化や身体の異物反応によって液体シリコンが変形したり、固体化したりすることで、陰茎が変形することもあるため、このような場合に異物除去手術が必要になります。
ワセリン
ペニスの異物には「ワセリン」もあります。陰茎増大を目的にしてペニスの皮膚の下に注入するケースがありますが、なかには自分で市販のワセリンを注入した結果、ペニスが変形してしまい、異物除去手術が必要になるケースもあります。
ヒアルロン酸
「ヒアルロン酸」もペニスの異物に含まれます。ヒアルロン酸は、主に亀頭や陰茎のサイズアップのために用いられますが、吸収される過程で不均一に吸収されることによって、偏りやペニスの変形が起きる可能性があります。
ヒアルロン酸は、徐々に体内で吸収されて溶けるものの、ヒアルロン製剤によっては完全に溶けて無くなるまで3年程度かかるものもあります。それまで待つことができない場合は「ヒアルロニターゼ」という酵素で溶解することができます。
ペニスの異物除去治療
ペニスの異物を除去する治療法は、主に以下のようなものがあります。
- 異物除去手術
- 癒着剥離手術
- 狭窄解除手術
- ヒアルロニダーゼ
それぞれの治療法について解説します。
異物除去手術
ペニスの異物を取り除く方法を「異物除去手術」と呼びます。
基本的には、異物周辺を切開して異物を除去した後、縫い合わせる内容ですが、異物が癒着を起こしていたり、広範囲に広がっていたりする場合は、より大掛かりな手術になります。
シリコンボールやシリコンバーなどの固形物の除去は多くの場合、完全に除去することが可能ですが、非吸収性注入剤やワセリンなどは組織と癒着しているため、正常な組織ごと除去しなければならないケースがあります。また、完全に除去すると大きな凹凸が残ったり大きな組織欠損が生じたりする様なケースでは完全に除去できない場合もあります。
異物によって癒着や狭窄を起こしている様なケースでは「癒着剥離手術」や「狭窄解除手術」が併せて行われます。
癒着剥離手術
ペニスの異物除去の方法で代表的なものが「癒着剥離手術」です。異物と皮下組織が癒着している場合に用いられます。
狭窄解除手術
「狭窄解除手術」もペニスの異物除去で用いられる方法のひとつです。この治療法は、ペニスの異物によって、異物周辺の組織が線維化および瘢痕化(硬くなる)してしまった状態を解消するものです。
ヒアルロニダーゼ
ペニスのヒアルロン酸を取り除く方法として「ヒアルロニダーゼ」もあります。ヒアルロニダーゼは、ヒアルロン酸を溶解する酵素です。
例えば、ヒアルロン酸を注入する亀頭増大術や陰茎増大術を受けたものの、気に入らなかった場合に適しています。
ペニスの異物を除去した方がいいケース
ペニスの異物除去は、以下に該当する場合は、取り除くことを検討した方がよいでしょう。
- 違和感がある
- ペニスの形が崩れている
- 経年劣化
- 異物の変形やズレ
それぞれ解説します。
違和感がある
ペニスに「違和感がある」場合は、異物除去手術をおすすめします。具体的には、痛みや腫れ、膨れなどの症状が挙げられます。
今まで気にならなかったのに、何かの拍子で違和感を覚えるようになった場合は、医師に相談した方がよいでしょう。
ペニスの形が崩れている
「ペニスの形が崩れている」と感じたら異物を取り除いた方がよいでしょう。例えば、シリコンリングといった異物の周辺が大きく膨らむ、異物周辺の皮膚が硬くなるような場合が該当します。
経年劣化
ペニスの異物除去は「経年劣化」も対象です。例えば、古いシリコンリングやシリコンバーが経年劣化によって折れたり、変形したりすることは十分に考えられます。
シリコン製の異物は半永久的な効果があると言われていますが、劣化や破損しない訳ではありませんので、異常を感じた場合は早めに除去すべきです。
異物の変形やズレ
「異物の変形やズレ」が生じた際にも、異物除去を受けましょう。よくあるのが、シリコンボールが陰茎の皮膚内で過度に動いたり、ズレたりするケースです。
触った際の感触に変化を感じた場合なども含め、早めに対応するようにしてください。
ペニスの異物除去に関するよくある質問と回答
ペニスの異物に関するよくある質問を紹介します。
ペニスの異物は除去しなければいけませんか?
必ずしも除去する必要があるとは限りません。しかし、違和感があるなら医師に相談しましょう。
陰部に違和感があるのですが異物除去すべきですか?
異物が原因であれば取り除くべきです。まずは、医師に相談してください。
ペニスの異物を放置するとどうなりますか?
ペニスの変形や性行為障害などを招く可能性があります。いかなる異物も、違和感を覚えた時点で医師に診てもらってください。
ペニスの異物除去は負担がかかりますか?
ダウンタイムは4週間が目安です。手術中の痛みはありませんので、負担は軽いと言えるでしょう。
まとめ
ペニスの異物には、シリコンボールやシリコンリングをはじめ、ヒアルロン酸やワセリンなど様々なものがあります。
異物が原因でペニスに痛みが生じたり、ペニスの変形が起きたりする場合も考えられますので、わずかであっても異変や違和感がある時には、決して自己判断せず、速やかに医師に相談してください。
MSクリニックでは異物の除去や傷跡修正はもちろん、ツートンカラーの修正やシリコンボールの位置修正など、清潔感や見た目の美しさに拘った施術を実施しています。
その他、包茎手術・ED治療・長茎術など男性のお悩みを解消するためのサービスをご提供します。
症例豊富な医師をはじめ、看護師も全員が男性ですので、安心してご相談、ご来院ください。
気になる疑問やお悩みにひとつひとつ丁寧にわかりやすくお答えいたします。
この記事の監修医師
葉山芳貴
経歴
平成14年 聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年 大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年 大手美容形成外科 院長 就任
平成27年 メンズサポートクリニック開設
平成28年 メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)