【医師監修】包茎手術で傷跡が残らない自然な仕上がりにするには

包茎に悩む男性が包茎手術を受けるにあたり懸念することが「傷跡」ではないでしょうか。なかには、包茎手術による傷跡を心配するあまり、包茎治療を躊躇してしまっている男性もいるかもしれません。

包茎手術によってペニスに傷跡が残ると、ペニスの見た目や機能に影響が及ぶだけでなく、包茎手術を受けたことが一目でバレるといった精神的な苦痛も生じてしまいます。

そこでこの記事では、包茎手術の実績が豊富な医師が「包茎手術の傷跡」について、原因や自然に仕上がる方法など、これから包茎手術を受けようとしている男性に向けて分かりやすく解説します。

包茎手術で傷跡が残ってしまう典型的な事例

包茎手術による傷跡は、主に以下のような事例が挙げられます。傷跡のパターンを知っておくことで、リスク回避にもつながりますので、しっかり覚えておきましょう。

• ケロイド状のデコボコ
• ペリカン変形
• 提灯変形
• ツートンカラー

上記について解説します。

ケロイド状のデコボコ

包茎手術でよくある傷跡のひとつが「ケロイド状のデコボコ」です。包皮を切除した箇所に不自然なデコボコができ、ペニスの見た目が悪くなってしまいます。

この原因は、余分な包皮を切除した後、丁寧に縫合しなかったり、縫合糸としてナイロン糸を使用したりすることで起こるほか、身体にできた傷口がケロイド化しやすい体質も影響します。

ペリカン変形

「ペリカン変形」も包茎手術によってできる傷跡の典型事例です。これは、ペニス裏側の縫合箇所が「ペリカンのくちばし」のように変形してしまうことを指しています。

切除すべき包皮の測定が不正確であった場合などに起こりやすいと言われています。亀頭裏側に不自然な突起物ができるため、見た目が悪くなり、性交時などに擦れて痛みを感じるかもしれません。

提灯変形

包茎手術によってできる傷跡には「提灯変形」もあります。これは、包皮を適切な箇所で切除しないことでリンパの流れが阻害されてしまい、その先が提灯のように膨らむ状態です。

ペニスが不自然な形状になってしまうため、見た目や機能に支障が生じます。術後の腫れと思い込んでいたら、実は提灯変形してしまっていたということも起こり得ます。

ツートンカラー

「ツートンカラー」は包茎手術の傷跡としてよくある事例です。包皮の縫合箇所を境目にして、薄いピンク色（包皮内板）と茶色（包皮外板）の2色にくっきり分かれて見える状態を指しています。

ペニスの機能に支障が及ぶことは考えにくいものの、不自然な見た目になるため、包茎手術したことがバレやすく、精神的なダメージが大きいかもしれません。

包茎手術で傷跡が残る原因

包茎手術で傷跡が残る原因は、以下のようなことが挙げられます。包茎手術で失敗しないためにも、これらの原因をしっかり理解しておきましょう。

• 執刀医の技術不足
• 術後の過ごし方
• ケロイド体質
• 術法の選択を誤る

それぞれ解説します。

執刀医の技術不足

包茎手術で傷跡が残る原因として「執刀医の技術不足」が挙げられます。具体的には、切除すべき包皮の位置や範囲を見誤ることや、止血や縫合処置が不適切、そもそも包茎手術の経験が少ないといったことなどがあります。

信頼できる医師かどうかを見極めるには、執刀医がどれほど包茎手術の実績があるのかや、包茎手術を得意としているか、さらにはカウンセリングで不安を払拭してくれるかなどを基準にするとよいでしょう。

術後の過ごし方

「術後の過ごし方」も包茎手術で傷跡が残る原因になります。例えば、術後に患部の固定を怠ることや、清潔に保たない、さらには性行為や激しい運動を自粛しないといったことが傷跡が残る原因になります。

包茎手術後のダウンタイムは、4～5週間にわたって、医師の指示に従って過ごすことが重要です。

ケロイド体質

包茎手術で傷跡が残る原因には「ケロイド体質」もあります。これまでに負った外傷や火傷の跡がケロイド状になっている人や、高血圧、過度な飲酒や運動を習慣にしている人だと、包茎手術によって傷跡が残る可能性は否定できません。

カウンセリングの際、医師に十分相談し、手術の方法や術後の過ごし方などについてアドバイスしてもらいましょう。

術法の選択を誤る

「術法の選択を誤る」ことが傷跡が残る原因になることもあります。例えば、一般的な総合病院にある泌尿器科等で受けられる「保険診療による包茎手術（真性包茎とカントン包茎が対象）」では、見た目や形成的なことにほとんど考慮してもらえないため、ツートンカラーのように見た目が不自然な仕上がりになりやすいとされています。

同じ包茎手術であっても「環状切開法」や「亀頭直下法」と呼ばれる術法は、比較的安価であるものの、傷跡が残りやすい術法と言われています。

保険診療による包茎手術は、包茎の解消だけを目的にしていることから、自然な仕上がりにならない可能性が高いことを知っておきましょう。

包茎手術で傷跡を残さないためにチェックすべきポイント

包茎手術で傷跡が残らないようにするには、前もって以下をチェックすることをおすすめします。

• 3次元精密作図デザイン
• 亀頭直下埋没法

上記のポイントについて解説します。

3次元精密作図デザイン

包茎手術を受ける際には、そのクリニックが「3次元精密作図デザイン」に対応しているかどうかを確認しましょう。

これは人によって異なるペニスの長さや太さ、皮膚の厚み、そして余剰な包皮をミリ単位で測定し、最も傷跡が目立ちにくいとされる亀頭直下の環状溝を縫合面にするための工程です。

実質的なオーダーメイド治療と言え、包茎手術で自然なデザインに仕上げるために不可欠と言えるでしょう。

亀頭直下埋没法

「亀頭直下埋没法」もチェックすべきポイントです。この術法は、傷跡が目立ちやすい環状切開法や亀頭直下法よりも傷跡が目立ちにくく、自然な仕上がりになる術法とされています。

この術法であれば、亀頭直下と陰茎の冠状溝で縫合するため、縫合ラインが亀頭のシワに隠れて目立ちません。

さらに、性感帯とされる裏筋の包皮小帯を残す「亀頭直下埋没Vカット法」であれば、ペニスの見た目や性感なども自然なままに包茎を解消可能です。

包茎手術による傷跡を自然な仕上がりに戻すには傷跡修正治療

受けた包茎手術によって傷跡が残ってしまった場合「傷跡修正治療」で自然な仕上がりに近づけることが可能です。

例えば、ペニスのデコボコ、ツートンカラー、ペリカン変形や提灯変形といった症状が、傷跡修正治療によって改善できます。

包茎手術は包皮を切除し縫合するため、まったく傷跡が残らないということはありません。しかし、傷跡や変形を自然な仕上がりに近づけ、目立たなくする方法があることを知っておいてください。

他院で受けた包茎手術によって傷跡が残ってしまった場合は、放置せずに傷跡修正治療を検討することをおすすめします。