コンドームを付ける際、正しい付け方を意識することなく、何気なく付けているという男性や、そもそもコンドームに正しい付け方なんてあるの?と考える人もいるのではないでしょうか。
コンドームは正しい付け方で装着しないと、妊娠や性病感染につながる可能性があることから、男性だけでなく女性も含め、正しい付け方を理解しておくことが大切です。
そこでこの記事では、男性専用クリニックの医師が「コンドームの付け方」をはじめ、コンドームに関する知っておきたい注意点などについて、分かりやすく解説します。
この記事の目次
コンドームの正しい付け方
コンドームの付け方は、以下の手順および方法です。
- 1.コンドームを傷つけないよう袋の端に寄せてから開封する
- 2.コンドームの表裏を確認し、精液だまりをつまむようにして空気を抜く
- 3.勃起状態にあるペニスの包皮を陰茎の根元までたぐり寄せる
- 4.コンドームを亀頭先端にのせ、両手を使ってゆっくり陰茎の途中まで被せる
- 5.コンドームを被せた部分を包皮ごと亀頭方向に引っ張る
- 6.陰茎の根元までたぐり寄せていた包皮ごとコンドームを根元まで被せる
コンドームを付ける際は、以下のポイントを守るようにしてください。
- 開封は慎重に
- コンドームを触っている時は爪を立てないこと
- 表裏を見誤らないこと
- 精液だまりの空気を抜く(空気を入れない)こと
- 陰茎の包皮も根本まで包むようにする
コンドームの付け方は、手順や方法を理解していたとしても、実際に装着する際、うまくいかないことがよくあります。
とくに、パートナーを待たせた状態や、暗い状態においては、簡単に付けられないことも予想されます。
従って、マスターベーションなどの際に、コンドームを付ける練習をおすすめします。
コンドームを付けるタイミング
コンドームの付け方を理解するのと同時に、コンドームを付けるタイミングを知っておきましょう。
コンドームを付けるタイミングは、性交時の「挿入前」が基本です。ペニスが勃起状態の時に、速やかに装着することが理想的です。
また、コンドームは、原則として性交毎に使用することが望ましいでしょう。理由は、望まない妊娠を避けることや、性感染症の感染を回避するのに有効なためです。
よくある「コンドームを付けるタイミングでムードが途切れてしまう」や「コンドーム待ちで冷める」といったことを理由に、コンドームを装着しないことは控えましょう。
コンドームの外し方や捨て方
コンドームの付け方と同じように大切なことが、外し方と捨て方です。それぞれのポイントは以下を参考にしてください。
- 射精後すぐに抜く
- 抜く時はコンドームの根元をしっかり押さる
- コンドームの破れや精液漏れがないか確認する
- 使用済みコンドームはトイレに流さない
- 各自治体のルールに従って捨てる
コンドームを外す場合、とくに気を付けたいことが「射精後すぐに抜く」ことです。男性のペニスは射精後間もなく勃起が収まるため、ペニスとコンドームの間で隙間ができて、コンドーム根元から精液が漏れ出る可能性があります。
射精後は勃起が収まる前に抜くようにし、その際はコンドームの根元をしっかり押さえて、精液が漏れ出さないようにしましょう。
加えて、念のため、コンドームの破れや精液漏れがないかを確認したうえで、自治体のルールに従って捨ててください。(原則、燃えるゴミとして捨て、トイレには流さないこと)
コンドームを正しく付けないとどうなる?
コンドームの付け方を誤ると、以下2つの影響が生じる可能性があります。
- 妊娠の可能性
- 性感染症の可能性
それぞれ解説します。
妊娠の可能性
コンドームの付け方を誤ると「妊娠の可能性」があります。一般的に、性交中にコンドームが外れてしまったり、射精時にコンドームが破れていたりすることで妊娠につながると認識されていますが、これらは正しい付け方を実践できていないことが要因として考えられます。
例えば、陰茎の根本までしっかり覆えていないことで外れやすくなることや、精液だまりに空気が入っていることで破裂してしまうケースなどが該当します。
事実、コンドームを正しく付けていなかったことに起因する避妊失敗率は15%と、少なからず妊娠につながることが示唆されています。
性病感染の可能性
「性感染症の可能性」も、コンドームの付け方を誤ることで生じます。具体的には、尖圭コンジローマ、クラミジア、淋菌、梅毒、そしてHIV(エイズ)などが該当します。
とりわけ、感染数が多いとされる尖圭コンジローマは、亀頭や陰茎にぶつぶつができることがあり、放置すると肥大化するため、医療機関で「亀頭のぶつぶつ除去治療」を受けなければ完治しないかもしれません。
コンドームの効果
コンドームの正しい付け方を実践することは、以下のような効果につながります。
- 性病予防の効果
- 避妊の効果
性病予防の効果
コンドームを理想的な付け方で使用すると、性病の感染リスクが低下するとされています。
コンドームを着用しないで性交した場合、主な性病への感染確率は、尖圭コンジローマは60%~80%、クラミジアでは30%~50%、そして梅毒は30%ほどとされていますので、コンドームを付けないと高確率で感染してしまう可能性があります。
しかし、コンドームを着用した場合、これらの感染確率を下げることが可能です。いかなる方法も性病感染を100%防ぐことは困難ですが、コンドームの使用をすることで性感染症のリスクを減らすことができます。
避妊の効果
コンドームを使用した場合、避妊の成功率は82%ですが、正しい付け方や使用法を守ることで、避妊の成功率は98%にまで上昇するとされています。
つまり、正しい付け方や使用方法を実践することで、高い確率で望まない妊娠を避けられる訳です。
コンドームを使った避妊法については、絶対に妊娠しないということはありません。しかしながら、正しい付け方や使用法の下では、避妊効果は高いと言えるでしょう。
コンドームの準備や保管で気を付けるべきこと
コンドームの付け方やその重要性を理解すると合わせて、準備や保管についても以下のことに気をつけてください。
- 自分で購入する
- 自分にあったサイズや形状を選ぶ
- 財布に入れて携帯しない
- 長期間保管しない
それぞれの注意点について解説します。
自分で購入する
コンドームは「自分で購入する」ことが大切です。例えば、ホテルの物や知人からもらった物を使用することは控えた方がよいでしょう。
理由は、コンドームが適切に保管されていたかが不明であることや、破損、老朽化などの可能性が否定できないためです。
自分にあったサイズや形状を選ぶ
「自分にあったサイズや形状を選ぶ」ことも重要なポイントです。コンドームは、勃起時のペニスの直径を基準に、SサイズからXLサイズまで幅広いサイズバリエーションがありますが、メーカーによって誤差があるので注意しましょう。
財布に入れて携帯しない
コンドームは「財布に入れて携帯しない」ことも大切です。小銭やカードなどによって破れてしまうかもしれませんので、持ち歩く際はハードケースに入れましょう。
長期間保管しない
「長期間保管しない」ことも大切です。原則として、未開封状態で5年を目安にし、箱に印字されている使用期限内に使い終えるようにしましょう。
それ以上のものはゴムの劣化や、潤滑剤の乾燥が起きる可能性があります。
まとめ
コンドームの付け方は、この記事で紹介したポイントを参考にして、何度か練習することをおすすめします。
コンドームの付け方や効果などを理解することも重要ですが、性交時、パートナーを前にして正しく使えることが最も大切であることを忘れないようにしましょう。
MSクリニックは、包茎手術・長茎術・亀頭増大術・早漏治療などから、AGA薄毛治療など、男性美容まで男性のお悩みを全て解消するメンズクリニックです。
当院は、患者さま同士が顔を合わせないよう完全個室・予約制で対応しております。
お気軽にご来院ください。
この記事の監修医師

葉山芳貴
経歴
平成14年 聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年 大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年 大手美容形成外科 院長 就任
平成27年 メンズサポートクリニック開設
平成28年 メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)