わが子が包茎かどうか、気になる保護者も多いことでしょう。
また包茎をそのまま放っておいていいのかどうかも気になるところです。
この記事では、そんな子供の包茎について医師が解説します。
この記事の目次
少し成長してからでも治療は遅くない
実際には「〇歳でペニスの皮がむけていないから包茎」という明確な基準は存在せず、かゆみや痛み、あるいは排尿で問題が無ければ、治療を考えるのは中学生や高校生になってからで十分だと思います。
当院でも包茎手術を行っていますが、そもそも子どもは手術中にじっとできず、怖がることもあるので無理には勧めません。
さらに、成長につれてペニスも大きくなります。幼いうちに包茎と診断しても、余っている皮をどの程度カットすべきか、専門家の私たちにも判断が難しいところです。
清潔に保つことは忘れずに
とはいえ、ペニスが皮に包まれたままでは内側に汚れが溜まってしまいます。
小学3年生(9歳)頃になったら入浴時に少しずつ皮をむき、洗顔フォームのCMのように石けんの泡で優しく洗いましょう。
ペニスを包む皮と亀頭は料理に使うラップのように密着しており、はがす時に痛みを伴います。くれぐれも無理をしないようご注意ください。
18歳以上なら手術で包茎を治せる
当院では18歳以上の方が包茎手術を受けていて、わが子を心配する保護者が来院を促すこともあります。
また、手術のタイミングは「夏休みや冬休みなどの長期休暇時」「部活の大会が終了した後」「受験後」などが多いようです。
もし手術をするとしたら?
手術の際は術後の刺激を緩和できるよう、国内ではまだ珍しい、約72時間にわたって効果が続く麻酔も採用しています。
さらに亀頭を保護する軟膏も処方するのでご安心ください。
また、術後は激しい運動を控え、ペニスが圧迫されるスポーツタイプの自転車も避けていただきます。
海外では割礼を受ける場合もある
イスラム教徒などには幼い頃に割礼(男性器の一部を切開あるいは切除する外科的施術)を受けた方もいます。
ペニスの皮を縦方向に切るため成長すると2つのふくらみができ、日本人の中にいると目立ってしまうようです。
そのため日本への定住を決めた後、当院で皮を切除する外国人もいらっしゃいます。