「高校生でも包茎の治療をしたほうがいいの?」や「高校生は包茎治療が受けられるの?」といった質問を受けることがあります。
包茎は多くの男性にとってデリケートな問題であり、とりわけ思春期の高校生となると、自身が包茎であることを気にする人も多くなるでしょう。
この記事では、高校生の包茎について、治療が必要なケースや高校生が知っておくべきことを医師がわかりやすく解説します。
この記事の目次
高校生も知っておきたい包茎の種類
高校生でも知っておきたい包茎の種類について解説します。
仮性包茎
高校生も知っておきたい包茎の種類のひとつ目が「仮性包茎(かせいほうけい)」です。仮性包茎とは平常時および勃起時において、簡単に包皮が剥け、なおかつ痛みを伴わなずに剥ける包茎のことです。
日本人男性の大半が仮性包茎に該当するとされており、基本的には手術といった治療を必要としません。
一方で、同じ仮性包茎であっても、余っている包皮の長さの関係で、勃起時に自然と包皮が剥けて亀頭が露出するタイプもあれば、勃起しても包皮がほとんど剥けないタイプもあり、症状は様々です。
また、仮性包茎は恥垢(ちこう)と呼ばれる尿や汗などが混ざったたんぱく質の汚れが溜まりやすく、ペニスの痛みや悪臭、さらには早漏や性病につながる可能性があります。
大人と比較して知識が浅い高校生のうちは「仮性包茎は治療しなくても平気だよ」と聞くことがあるかもしれませんが、炎症などを招く恐れがあるため、治療することが望ましい包茎の種類であることを知っておきましょう。
真性包茎
高校生も知っておきたい包茎の種類ふたつ目が「真性包茎(しんせいほうけい)」です。真性包茎とは、平常時も勃起時も亀頭が完全に包皮に包まれた状態で、包皮を剥けないタイプの包茎のことです。
真性包茎は包茎の種類の中で重症に該当します。真性包茎の主なタイプとしては、包皮を無理に剥くことで亀頭がわずかに露出するものもあれば、包皮と亀頭が癒着して全く剥く事ができないタイプもあります。さらには包皮によって亀頭の成長が阻害され「先細りのペニス」になることもあります。
真性包茎の場合、勃起時の痛みによって性交が正常におこなえないリスクや、不衛生な状態が慢性化してしまうことによる炎症や性病といったリスクが続きます。
真性包茎の場合は、高校生であっても早期の治療が不可欠であることを覚えておいてください。
カントン包茎
高校生でも知っておきたい包茎の種類3つ目は「カントン包茎(嵌頓包茎)」です。
カントン包茎とは、仮性包茎の一種ですが、包皮先端の口の部分が狭いことが原因で、無理に剥いた時に包皮の口の部分が亀頭の下にはまり込んでしまった状態を指します。はまり込んだ状態を嵌頓(嵌頓状態)と言い、厳密には嵌頓状態になって初めてカントン包茎と呼ぶのですが、嵌頓状態になっていなくても嵌頓を起こす可能性が高い仮性包茎をカントン包茎として扱っているクリニックが多いです。これは、嵌頓を起こす可能性の高い仮性包茎はカントン包茎の手術に準じた術式で手術を行わなければならないからです。
カントン包茎は不衛生や性病につながるリスクだけでなく、痛みや裂傷(れっしょう)、さらには亀頭や陰茎が締め付けられた状態で包皮が元に戻らず鬱血し、亀頭が壊死してしまうリスクもあります。
カントン包茎の場合、高校生であっても速やかな治療が必要です。
高校生でも治療すべき包茎の種類と理由
高校生でも治療を必要とする包茎の種類と理由について解説します。
真性包茎
真性包茎は高校生でも治療が必要です。真性包茎は包茎の中で重症に該当します。常に亀頭が包皮に包まれた状態のため不衛生になりやすく、亀頭包皮炎や性感染症につながります。
また、真性包茎を放置すると「先細りペニス」になるリスクや、勃起時に痛みを感じてセックスができなくなったり、心因性ED(勃起不全)を引き起こしたりするかもしれません。
従って、真性包茎は高校生であっても治療すべきです。
カントン包茎
カントン包茎は高校生でも治療が必要です。カントン包茎は亀頭を完全に露出させると、包皮の口の部分が亀頭と陰茎を締め付けて嵌頓状態になり、亀頭への血流が阻害されて、亀頭や陰茎が壊死するリスクがあり、緊急手術を要します。
このような理由から、カントン包茎は高校生であっても治療すべきです。
高校生が包茎治療を受けるメリットとデメリット
高校生が包茎治療を受ける際のメリットとデメリットについて解説します。
メリット
高校生が包茎治療を受けるメリットは以下の通りです。
- 見た目の改善
- 衛生状態の改善
- 早漏やED(勃起障害)の予防
包茎治療を受けることで、平常時でも亀頭が露出し、ペニスの見た目が改善されます。高校生のうちは友人をはじめ周囲の目を気にしやすいため、見た目が改善されることはメリットと言えるでしょう。
また、亀頭が露出していることで衛生状態を保ちやすくなり、結果的に炎症や性病を回避できる可能性が高まります。
さらに、包茎治療を受けることで早漏やEDになりにくくなることから、将来的にパートナーとの関係を良好に保てるようになるかもしれません。
上記のメリットは、高校生のうちは実感しにくいかもしれませんが、男性としての将来を考慮すると大きなメリットになります。
デメリット
高校生が包茎治療を受けるデメリットは以下のようなことが挙げられます。
- コスト高
- 保護者の同意が必要
- 術後の制限
包茎治療は目安として100,000円はかかります。(保険適用外)大きなお金が必要になることはデメリットになるでしょう。
また、高校生が包茎治療を受ける際には保護者の同意が必要なため、自分の意思だけでは治療できません。
包茎手術の後は3日間の安静、さらには4週間程度にわたって入浴や運動、性行為などが制限されるため、学校生活や日常生活に支障が及ぶ可能性があります。
包茎治療をおすすめする症状
高校生でも包茎治療が必要な症状は以下の通りです。
- 日常的に痛みや痒みなどを伴う
- 勃起時に痛みを伴う
- 衛生状態を保ちにくい
日常的にペニスに痛みや痒み、腫れ、赤みを伴う場合は包茎治療を受けることをおすすめします。
このような症状を放置しておくと、炎症がさらに悪化したり、性感染症の罹患および感染拡大を招いたりする可能性があります。
勃起時に痛みを伴う場合も包茎治療を受けることをおすすめします。放置すると、いずれ性交ができなくなるかもしれません。
衛生状態を保ちにくい場合も包茎治療をおすすめします。例えば、日常的に恥垢が溜まる場合や、悪臭が生じるような場合は治療しましょう。
高校生の包茎治療に関するよくある質問と回答
高校生の包茎治療に関するよくある質問を紹介します。
高校生の包茎手術はいくらかかりますか?
目安として100,000円と考えてください。手術方法によってはさらに高額になることもあります。包茎手術は価格も大切ですが、症例実績が豊富なクリニックを選ぶことがより重要です。
高校生の場合、包茎の治療は親の承諾が必要ですか?
はい、必要です。治療にあたり、親権者の同意を必ず得なければいけません。
包茎の矯正でなんとかできますか?
いいえ、できません。ペニスリングや包茎矯正器具(ジェルや下着等)は、一時的に包茎を解消できるかもしれませんが、根本解決にならず、リスクを伴うため自身による包茎矯正はおすすめできません。
包茎は何科で診てもらえばいいのですか?
泌尿器科です。泌尿器科は総合病院にもありますが、スタッフ全員が男性で包茎治療の実績が豊富な「男性専用クリニック」で診てもらうのがおすすめです。
高校生は親に内緒でカウンセリングは受けられますか?
いいえ、受けられません。クリニックでカウンセリングを受ける場合は、あらかじめ親権者の同意を得てください。
まとめ
高校生でも真性包茎やカントン包茎の場合は早期治療が必要ということが分かったと思います。
包茎は放置してもいいといった噂や誤情報に惑わされることなく、包茎の悩みは医師に相談するようにしましょう。
MSクリニックでは、30,000例を超える泌尿器形成の症例を誇る経験豊富な専門医が、最高レベルの技術をもって施術にあたります。
症例豊富な医師をはじめ、看護師も全員が男性ですので、どうぞお気軽にご相談ください。
この記事の監修医師

葉山芳貴
経歴
平成14年 聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年 大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年 大手美容形成外科 院長 就任
平成27年 メンズサポートクリニック開設
平成28年 メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)