【医師監修】包茎手術の費用や保険適用について医師が解説

包茎手術を検討している男性の多くが心配しがちなことが「費用」ではないでしょうか？

包茎手術は、男性専用クリニックをはじめ、泌尿器科や美容整形外科などで受けられますが、その費用についてはクリニックごとに異なります。

また、費用を抑えるために包茎手術では保険が使えるのかといったことが気になる人もいると思います。

そこでこの記事では、包茎手術の施術実績が豊富な医師が、これから包茎治療を始めようと考えている男性に向けて、費用相場や保険適用の条件などについて、分かりやすく解説します。

包茎の種類

包茎手術の費用を理解するうえで知っておくべきことが、包茎の種類です。包茎の種類によって費用や保険適用が変わりますので、しっかり把握しておきましょう。

包茎には以下3つの種類があります。

• 真性包茎
• 仮性包茎
• カントン包茎

それぞれの種類について解説します。

真性包茎

包茎の種類のひとつが「真性包茎」です。真性包茎は、勃起時・非勃起時に関わらず普段から亀頭が包皮に覆われている状態であり、自力で亀頭を露出させることができません。包茎の中でもすぐに治療すべき深刻な症状と言われています。

真性包茎の原因は、包皮口が極端に狭いことや、亀頭と包皮が完全にくっついてしまう「癒着」を起こしてしまうことです。

真性包茎は、自分で包皮を剥けず、無理すると強烈な痛みや出血する可能性もあり、性機能やペニスの見た目にも影響が生じます。

仮性包茎

「仮性包茎」は、日本人男性の大部分が該当するとされている包茎の種類です。その症状は様々で、勃起していない普段の時は包皮が亀頭を覆っているものの、勃起時には自然に剥ける程度のものから、勃起した状態でも手で剥かないと剥けないといった程度までが該当します。

仮性包茎の原因は、もともと包皮が余剰であること以外に、肥満によって下腹部の皮膚が伸びてしまうことで起きるケースもあります。

仮性包茎は必ずしも治療する必要はないと言われがちですが、亀頭包皮炎等の感染症や早漏といったリスクがあるため、早い段階で治療すべき症状です。

カントン包茎

包茎の種類には「カントン包茎（嵌頓包茎）」もあります。カントン包茎は、亀頭を露出させるができるが、包皮口が亀頭下に嵌まり込んで戻せなくなるものをいいます。

勃起していなければ無理なく亀頭を露出することができるケースや、勃起していない状態でも辛うじて亀頭を露出できる程度まで重症度は様々です。いずれにせよ、勃起してから亀頭を露出させることは不可能に近く、亀頭を露出させてから勃起させると包皮口が亀頭直下の陰茎を締め付けて激痛を生じたりします。

カントン包茎の原因は、包皮口が極端に狭いことで、症状によっては激しい痛みや、鬱血、最悪の場合は亀頭が壊死する可能性を含んでいます。

カントン包茎は包茎の種類で最も深刻な症状と言え、放置すると性機能はおろか排尿にも支障をきたすかもしれません。

包茎の症状別の費用相場

真性包茎、仮性包茎、そしてカントン包茎それぞれの手術費用は、以下を参考にしてください。

真性包茎の手術費用

真性包茎の手術費用は、200,000円から400,000円が相場とされています。真性包茎の場合、亀頭と包皮の癒着を剝離するための手術工程を伴うことが多いため、費用は割高になると考えましょう。

仮性包茎の手術費用

仮性包茎の手術費用は、おおむね100,000円が相場と考えてください。仮性包茎の場合、余剰な包皮を切除するシンプルな手術工程ではあるものの、より自然な仕上がりを求める場合は、高度な術式を選択する必要があるため、費用は高くなるでしょう。

カントン包茎の手術費用

カントン包茎の手術費用は、100,000円から300,000円が相場です。カントン包茎の場合、包皮が狭くなっている部分（狭窄部）に対し、高度な技術が求められる狭窄解除と言う手術工程が加わるため、その分が費用に反映されます。

包茎手術が保険適用されるケース

包茎手術が保険適用されるケースは、原則として「真性包茎」と「カントン包茎」の場合のみということを知っておきましょう。

そもそも保険は、日常生活に支障が生じるレベルの疾患や症状に対して適用される制度です。これを包茎に当てはめると、真性包茎とカントン包茎が保険適用に該当し、仮性包茎は美容目的と解釈され、保険適用外として扱われます。

保険適用された場合の費用は、多くの場合が3割負担になりますので、自己負担は10,000円から40,000円が相場とされています。

一方、保険適用で包茎手術を受ける場合、症状を解消することを重視した術式になるため、術後の見た目などはあまり考慮されないのが実情です。

包茎手術の費用を抑えるためのポイント

真性包茎、仮性包茎、そしてカントン包茎それぞれの費用を抑えるために知っておきたいポイントを紹介します。

無料カウンセリングがあるか

包茎手術の費用を抑えるためには「無料カウンセリングがある」ことがポイントです。言い換えるならば、初診料が必要ないとなります。

包茎治療に関する相談の時点から費用が発生するようでは、診察料コストがかさんでしまいます。

再診料やアフターケアの料金が含まれるか

「再診料やアフターケアの料金が含まれるか」も包茎手術の費用を抑えるポイントです。具体的には、術後に生じた痛みなどの相談や、それに伴う治療などに費用が発生しないといったことが該当します。保険診療では受診の度に再診料が発生しますが、自費診療のクリニックの場合は再診料は手術費用に含まれている場合が多いです。

麻酔代や薬代を含むか

包茎手術の費用を抑えるポイントには「麻酔代や薬代を含むか」もあります。クリニックによっては麻酔代や、術後の痛み止め薬などが別途かかる可能性があるので、追加コストを回避するためにも、前もってチェックしましょう。

 

包茎治療を受けるクリニックの選び方

包茎治療は費用も大切ですが、何よりもクリニック選びが最重要と言えます。クリニック選びで参考にしてほしいポイントは以下の通りです。

• 症例実績数
• 術式の選択肢があるか
• 費用で決めない

それぞれ解説します。

症例実績数

包茎治療を受けるクリニックを選ぶ際には「症例実績数」を参考にしましょう。公式サイトなどで、包茎手術の症例実績数を確認し、ちゃんと実績があるクリニックかどうかを見極めてください。

同時に、医師のプロフィールなどをよく読み、包茎手術の実績や考え方、さらには情報発信力なども参考材料にすることをおすすめします。

術式の選択肢があるか

「術式の選択肢があるか」も、包茎治療を受けるクリニック選びで大切なポイントです。具体的には、傷跡が目立たず、仕上がりが綺麗になるとされている「亀頭直下埋没法」を軸にした選択肢があるのが望ましいでしょう。

費用で決めない

包茎治療を受けるクリニック選びで大切なポイントには「費用で決めない」こともあります。包茎手術は、高額な治療であるため、少しでも費用を抑えたいところですが、過度に安い場合や、安さばかりを強調しているクリニックには慎重になりましょう。

時間や手間がかかったとしても、一度「カウンセリング」を受けることをおすすめします。