【医師監修】バイアグラにはどんな種類がある？医師が解説

「バイアグラの種類が知りたい」や「自分に合っているバイアグラの種類は何？」といった相談を受けることがあります。

ED治療薬の代表的な存在として知られるバイアグラですが、いくつかの種類があるため、あなたのお悩みに合わせたバイアグラの種類を選ぶことが望ましいとされています。

そこでこの記事では、バイアグラの種類について、それぞれの特徴や注意点などを含めてわかりやすく解説します。

バイアグラとは

バイアグラとは、シルデナフィルクエン酸を有効主成分とするED治療薬（勃起不全治療薬）のことで、シルデナフィルクエン酸塩錠と呼ばれることもあります。

バイアグラは世界初のED治療薬として知られており、日本国内では1999年から厚生労働省の認可を受けたうえで流通し始め、現在でもED治療薬の代表的な存在として利用されています。

現在では、錠剤タイプの他に、フィルムタイプのバイアグラなども開発され、携帯性や服用のしやすさといった面においても優れています。

バイアグラは厚生労働省の認可を得ているED治療薬の中でも、勃起に対する効果が高いことで知られている一方で、いくつかの種類が存在するため、服用する男性の悩みや生活スタイルに合ったものを選ぶことが求められます。

バイアグラの種類

バイアグラの種類は、錠剤（25mgと50mg）およびフィルム（25mgと50mg）の合計4種類です。

• 有効成分量25mgの錠剤
• 有効成分量50mgの錠剤
• 有効成分量25mgの口腔内崩壊フィルム製剤
• 有効成分量50mgの口腔内崩壊フィルム製剤

海外では、バイアグラの100mgも流通していますが、日本では厚生労働省が認可していないため、販売および処方は認められていません。

バイアグラジェネリック

バイアグラの別の種類とも言えるのが「バイアグラジェネリック」です。バイアグラジェネリックは「シルデナフィル錠」と呼ばれ、バイアグラと同一有効成分でありながら、価格が安いという特徴があります。

国内では武田薬品や富士化学工業など9社が取り扱っており、開発費がかかっていない分、価格が抑えられています。

ED治療薬としての効果に大きな違いはないため、少しでもコストを抑えたい人はバイアグラジェネリックを検討しても良いかもしれません。

効果

バイアグラはすべての種類において「勃起力向上効果」があります。服用することで海綿体への血液流入を促進し、性的刺激を受けた際に十分な勃起力を発揮する仕組みです。

いずれの種類も1回の服用で4時間から5時間にわたって効果が持続するとされていますが、服用のタイミングや体調などによって個人差が生じます。

よくある誤解の例として、バイアグラの種類によっては勃起力が長時間持続するといったことをはじめ、ペニス増大効果、性欲増進効果、催淫効果、さらには早漏改善効果が得られるという話がありますが、これらの効果はありません。

用法

バイアグラは種類（錠剤またはフィルム）によって用法が変わります。錠剤タイプの場合、1日に1回、25ミリグラムまたは50ミリグラムの錠剤を水もしくはお湯で服用します。

フィルムタイプのバイアグラは、1日に1枚、口の中で溶かすようにして服用します。この際には水やお湯は必要ありません。

用量

バイアグラは25ミリグラムまたは50ミリグラムの2種類があり、医師の診断を受けたうえで、いずれかの用量を服用しましょう。

よくある誤解として、有効成分量が多いほど効果が高く、勃起力が持続するという噂がありますが、有効成分量と効果は比例しないため注意しましょう。

副作用

バイアグラはすべての種類において副作用が生じる可能性があります。具体的には、血管拡張による「火照り（ほてり）」や「潮紅（ちょうこう）」、さらには頭痛などが挙げられます。

加えて、ごく僅かながら、動悸やめまい、消化不良、関節痛、目の充血などが生じる可能性があります。

いずれの副作用も一過性の症状であり、過度な心配は不要です。

バイアグラ全種類に共通する注意点

バイアグラすべての種類において以下のことに注意してください。

• 空腹時に服用すること
• 服用の間隔は24時間以上とること
• 追加で服用しないこと

上記それぞれの注意点について解説します。

空腹時に服用すること

バイアグラはいずれの種類も「空腹時に服用すること」に注意しましょう。この理由は、バイアグラの成分は小腸で吸収されるため、食後に服用すると腸壁に油膜が張ってしまい、十分に吸収されなくなる可能性があるためです。

バイアグラはいずれの種類においても、服用する際は「空腹状態で性行為の1時間前」を目安にしましょう。

服用の間隔は24時間以上とること

バイアグラはいずれの種類も「服用の間隔は24時間以上とること」に注意してください。バイアグラは服用すればするほど効果が得られる、あるいは効果が増すといったことはありません。

いずれの種類においても、1日1回（1枚）の服用が推奨されていますので、服用間隔を守るようにしてください。

追加で服用しないこと

バイアグラはすべての種類で「追加で服用しないこと」に注意しましょう。例えば、性行為毎に服用したり、効果が実感できないからといって追加で服用したりすることはやめましょう。

この理由は、極度の血圧低下を招く恐れがあるためで、めまいや失神につながる危険もあります。

あなたにおすすめのバイアグラの種類は？

バイアグラには錠剤（25mgと50mg）およびフィルム（25mgと50mg）の合計4種類がありますが、あなたがバイアグラを服用する際の目安として以下を参考にしてみてください。

なお、バイアグラおよびバイアグラジェネリックは医師の診断のもとで処方されるため、実際に服用する際は、必ず医師による問診を受けてください。

バイアグラ25mgの錠剤がおすすめの人

• はじめてED治療薬を服用する人
• 軽度のED（勃起不全）の人
• 65歳以上の高齢者
• 肝障害をお持ちのかた
• 性行為前に用量と用法を守って服用できる人

バイアグラ50mgの錠剤がおすすめの人

• 25mgで効果を実感できない、または不十分だった人
• 医師により50mgの処方が妥当と判断された人
• 性行為前に用量と用法を守って服用できる人

バイアグラ25mgのフィルム製剤がおすすめの人

• はじめてED治療薬を服用する人
• 軽度のED（勃起不全）の人
• 65歳以上の高齢者
• 肝障害をお持ちのかた
• 性行為前に水やお湯を使えない可能性がある人
• 錠剤を携行することが難しい人

バイアグラ50mgのフィルム製剤がおすすめの人

• 25mgで効果を実感できない、または不十分だった人
• 医師により50mgの処方が妥当と判断された人
• 性行為前に水やお湯を使えない可能性がある人
• 錠剤を携行することが難しい人

この他に、できるだけコストを抑えたい人は「バイアグラジェネリック（シルデナフィル錠）」も選択肢に入れてよいでしょう。

バイアグラそしてバイアグラジェネリックいずれも医師による問診を受けて処方してもらうことを忘れないでください。