【医師監修】40代のセックスは男性の健康維持に効果ある？医師が解説

「40代になってセックスの回数が減った」や「40代でセックスしていないのは自分だけかも」といった心配をしている男性は多いかもしれません。

男性は40代になると徐々に男性ホルモンが減少し始め、これに伴って性欲が減退したり、セックスの回数が減ってくることが多いとされています。

一方、周囲の40代男性のセックス事情については、あまり赤裸々に語られることがないため、実情が分からずに不安を覚える男性もいます。

そこでこの記事では「40代男性のセックス」について、悩みや疑問を抱えている男性に向け、性機能に関する様々な治療を手がける医師がわかりやすく解説します。

40代男性のセックス事情

40代男性のセックス事情について見てみましょう。一般社団法人日本家族計画協会の調査結果によると、40代男性のセックスの回数（頻度）は以下の通りです。

• 1年以上なし：35.9%
• 年に数回：21.9%
• 月に2-3回：16.6%
• 月に1回：12.3%
• 週に1回：7.7%
• 週に2-3回：2.7%
• 週に4-6回：1.4%
• 毎日：1.6%

最も多かった回答は、35.9%の「1年以上なし」で、次いで21.9%の「年に数回」ということから、40代の男性にとってセックスは日常的なこととは言いづらいようです。

ちなみに、40代女性のセックス事情を見ると、最も多かった回答は、46.8%の「1年以上なし」、次いで17.6%の「年に数回」とあります。

この調査結果においては、40代は男女ともにセックスの回数は多くないということが分かります。

40代男性におけるセックスの頻度

40代男性におけるセックスの頻度については、別の調査結果でも「ひと月に1.9回」という、決して多くない結果が出ています。

コンドームなどを製造および販売している相模ゴム工業株式会社の調査結果によると、セックスする相手がいる40代男性は、ひと月に「1.9回」セックスすると回答しています。

先の調査結果でも、月に2-3回が16.6%、年に数回が21.9%だったことを考えると、40代男性におけるセックスの頻度は「月に2-3回」くらいが平均的と言えるでしょう。

アメリカに目を向けてみると、USA TODAYの記事では、アメリカ人の40代から50代のカップルにおけるセックスの頻度は「週に1回をわずかに下回る程度」と紹介していることから、日本人男性の40代はセックスの頻度が低いということが分かります。

セックスの頻度がすべてという訳ではありませんが、40代男性は月に2-3回程度が実情と言えるでしょう。

40代の男性がセックスしないとどうなる

40代の男性がセックスしないとどのような影響があるのか解説します。具体的な影響としては、主に以下のようなことが考えられます。

• 老化を実感しやすくなる
• 心臓病の発症リスクが上がる
• 前立腺がんの発症リスクが上がる
• 免疫力が低下する
• ED（勃起不全）や中折れになりやすい

老化を実感しやすくなる

40代男性がセックスしないと「老化を実感しやすくなる」という影響があります。セックスをしないと男性ホルモンの分泌が低下するため、筋肉量や骨密度が下がり、結果として疲れやすくなったり、活力が湧かなかったりし、老化を加速させてしまいます。

身体の老化を実感することで精神的な老化も招きかねません。「もうセックスできないかも」と考えてしまわぬよう、身体が健康であることが求められます。

心臓病の発症リスクが上がる

「心臓病の発症リスクが上がる」ことも40代男性がセックスしないことで起こる影響のひとつです。

イギリスのメディアであるThe Telegraphによると「定期的にセックスする男性は、そうでない人よりも心臓病を発症するリスクが最大45%低い」という記事を紹介しています。

また、同記事のなかで「アメリカで40歳から70歳の男性を対象にした16年間におよぶ調査結果として、週に2回以上セックスする男性は、そうでない男性よりも心臓病リスクがはるかに低かった」ことも付け加えています。

前立腺がんの発症リスクが上がる

40代男性がセックスしないことで「前立腺がんの発症リスクが上がる」影響も考えられます。定期的に射精することで、前立腺が収縮を繰り返すようになって血行が促されます。

この結果、前立腺がんの発症を予防できると考えられています。事実、アメリカのHarvard School of Public Healthの研究結果において、この傾向が示唆されています。

免疫力が低下する

「免疫力が低下する」ことも40代男性がセックスしないと生じる影響のひとつです。セックスすることで風邪や感染症等の予防に有効とされる「IgA（免疫グロブリンA）」の分泌が増加すると言われています。

週に1回から3回未満の頻度でセックスする男性は、IgAの分泌が多くなるため、免疫力も増加すると考えられています。

ED（勃起不全）や中折れになりやすい

40代男性がセックスしないことは「ED（勃起不全）や中折れになりやすい」ことも忘れてはいけません。

しばらくセックスしないと、セックスに対して不安や重圧を感じることもあり、気がつかないうちに緊張状態に陥ることも考えられます。

この結果、性的刺激を受けても勃起しなかったり、性行為の途中で中折れしたりし、これを繰り返すようになるかもしれません。

40代男性がセックスするメリット

40代男性がセックスすることで得られるメリットは以下の通りです。

• 心身の健康維持
• 疾患予防
• 男性機能向上

心身の健康維持

40代の男性がセックスすることで「心身の健康維持」につながるメリットがあります。いつまでも若々しくいられる秘訣としてもセックスは有効で、男性としての自信を失うこともないでしょう。

疾患予防

「疾患予防」も40代男性がセックスするメリットです。具体的には、心臓病や前立腺がんといった疾患をはじめ、認知症予防の効果もあるとされています。

男性機能向上

40代の男性がセックスすると「男性機能向上」というメリットもあります。セックスによって男性ホルモンの分泌が促され、勃起しやすくなったり、精子を生成する機能が向上することなどが挙げられます。

40代男性がセックスするのにおすすめの対策

40代の男性がセックスするためにおすすめしたい対策を紹介します。

長茎術やペニス増大術

ペニスの大きさに対するコンプレックスがある男性には「長茎術やペニス増大術」がおすすめです。30分程度の手術により、陰茎を長くしたり、亀頭を大きくできます。

ペニスが小さいことや、パートナーを満足させられないかもしれないと悩んでいる場合は、これらの方法で解決できることを知っておいてください。

ホルモン補充療法

性欲が湧かない、セックスする気にならないといったことで悩んでいる男性は「ホルモン補充療法」の対象となることがあります。

40歳を超えてからの心身不調や性欲減退は、男性ホルモンが減少することで起きる「男性更年期障害」の可能性があります。

不足している男性ホルモンを補う治療を受けることで、性欲や活力を取り戻せるかもしれません。

ED治療薬

勃起するかどうかや中折れなどが原因でセックスに前向きになれない男性には「ED治療薬」がおすすめです。

バイアグラやシアリスといったED治療薬を使うことでセックスに対する自信を取り戻すことも可能になるでしょう。