NMNで効果があるのはNMN点滴と聞いたことがある人は多いと思います。
近年、若返りや美容に効果があるとして注目されているNMNについて、点滴療法を受けてみようと考えている人もいるかもしれません。
しかし、NMN点滴療法の副作用が心配という人や、NMN点滴は本当に効果があるの?NMNは高価だから失敗したくないと考えている人もいるでしょう。
この記事では、NMNの効果を得やすいとされているNMN点滴のメリットとデメリット、副作用などについて医師がわかりやすく解説します。
この記事の目次
NMN点滴療法とは
NMN点滴療法とは、抗老化や抗加齢効果(アンチエイジング効果)があるNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)が配合された製剤を点滴する治療法です。
基本的には製剤1本あたり150mgのNMNが含まれており、1回の点滴には30分程度の時間を要します。
NMNは食品やサプリメントでも摂取可能ですが、150mg摂取するためには食品だとアボカド600個程度が必要です。また、NMNサプリメントは小腸で比較的効率良く吸収されるのですが、肝初回通過効果と言って、小腸で吸収されたものが肝臓を通過する際に一部が代謝・分解されるため、点滴よりも摂取効率が低下します。
このようなことから、NMNの効果的な摂取は点滴療法が最適とされています。
NMN点滴療法の効果
NMN点滴療法の主な効果について解説します。
身体機能の改善
NMN点滴療法では「身体機能の改善効果」が見込めます。高齢者を対象にした複数の実験結果で、NMNには運動機能や筋力の改善効果が認められています。
具体的には、歩行速度、握力、そして下半身の筋力テストなどの統計において、NMNを摂取した高齢者の数値が有意に改善したとあります。
この研究結果から、加齢により全身の筋肉量や身体能力が自然低下する「サルコペニア(加齢性筋肉減弱現象)」の改善または予防効果が見込めると考えられています。
病気の予防
NMN点滴療法によって様々な「病気の予防効果」が期待できます。例えば、NMNによって以下のような病気や症状が改善または予防できるとみられています。
- 認知症
- 加齢性難聴
- 神経疾患
- 視力低下
- 糖尿病
- 脂肪肝
- 骨粗しょう症 など
NMNを摂取することで老化や寿命を制御する「サーチュイン遺伝子」が活性化されて、エネルギー産生が増加します。
エネルギー産生が増加することで、細胞増殖や筋肉の収縮が活発になり、様々な病気や老化に伴う症状が改善、予防されるという訳です。
若返りや老化予防
NMN点滴療法には「若返りや老化予防効果」があるとされています。NMNによって、損傷したDNAを修復したり、老化遺伝子が増えることを防ぐ効果が期待できます。
これにより、シミやしわ、たるみといった肌トラブルが改善されるでしょう。また、体力が回復しやすくなる、集中力が持続しやすくなる、さらには熟睡できるようになる効果もあります。
見た目の若返りだけに限らず、精神的な若返りや老化を防ぐことも期待できるでしょう。
NMN点滴療法のメリット
NMN点滴療法のメリットを解説します。
より確実に摂取できる
NMN点滴療法は、NMNを「より確実に摂取できる」ことがメリットです。点滴によって体内へ注入することで、NMNが血液によって全身に運ばれていきます。
食品やサプリメントを通じて摂取するのと比較すると、より確実に全身で吸収できる訳です。この結果、全身で効果を実感しやすくなるでしょう。
変化を実感しやすい
NMN点滴療法は「変化を実感しやすい」こともメリットです。点滴によってNMNを摂取することで、全身へ速やかにNMNが行き渡ります。
これにより、眼精疲労の改善をはじめ血圧改善、さらに全身の疲労感が取れるなど、様々な効果を実感しやすくなる可能性が高まります。
小腸で吸収されたNMNは肝臓に運ばれ、一部が代謝・分解されるため、サプリメントによる摂取よりも、静脈注射によって全身にくまなく行き渡る点滴の方が効果を実感しやすいでしょう。
NMN点滴療法のデメリット
NMN点滴療法のデメリットには以下のことが挙げられます。
- コストが割高
- クリニックに通う必要がある
コストが割高
NMN点滴療法は「コストが割高」という点がデメリットです。
NMN点滴療法は製剤150mgで50,000円から80,000円が相場と考えてよいでしょう。また、クリニックによっては点滴代の他に初診料や診察料、再診料などが追加でかかる場合もあります。(税抜価格表示にも注意しましょう)
NMN点滴療法は継続して受けることでより効果を実感しやすくなることから、中長期的な観点で見るとコストが高いと感じるかもしれません。
クリニックに通う必要がある
NMN点滴療法は「クリニックに通う必要がある」ことがデメリットと言えます。
点滴を受ける度に(月に1回から2回の頻度が目安)クリニックに通う必要があるため、時間や労力がかかります。多忙な人や、クリニックまでのアクセスが悪い人にとってはデメリットです。
NMN点滴療法の副作用
NMN点滴療法の副作用について見てみましょう。
血管痛
NMN点滴療法では「血管痛」の副作用が考えられます。血管痛は留置針が入っている部位周辺で痛みや違和感が起きる症状で、人によっては赤みや腫れなどが出る場合もあります。
症状が出た場合は、患部を冷やしたり、安静にしたりすることで自然に治まります。血管痛はNMN点滴療法以外でも起こりうることですので、過度な心配はしなくてよいでしょう。
頭痛や吐き気
NMN点滴療法の副作用として「頭痛や吐き気」も挙げられます。これまでにNMN点滴によって頭痛や吐き気、軽度のアナフィラキシー反応などが報告されていますが、重大な副作用はありません。
NMN点滴を受ける前の問診において、処方中の薬や治療中の病気について医師にしっかり伝えるようにしましょう。
NMN点滴療法に関するよくある質問と回答
NMN点滴療法に関するよくある質問を紹介します。
効果はすぐに出ますか?
個人差があります。点滴後すぐに気分がすっきりした、眼精疲労がなくなったという感想を持つ方もいます。
対照的に、NMN点滴療法を数か月継続した後に、疲れにくくなったことや睡眠の質が良くなったことを実感する人もいます。
効果はどれくらい持続しますか?
一般的に1ヶ月に1回から2回の頻度で受けることが推奨されていますので、1回の点滴で2週間程度と考えるとよいでしょう。
保険は使えますか?
いいえ、使えません。NMN点滴療法は保険が使えない自由診療に該当します。
点滴療法以外の方法はありますか?
サプリメントがあります。NMNを含んだサプリメントを経口摂取する方法で、通院の手間がかからず手軽に摂取できる反面、点滴よりも成分が全身に行き渡りにくいとされています。
NMN点滴療法はどこで受けられますか?
NMN点滴療法を提供している医療機関で受けられます。昨今では多くのクリニックがNMN点滴療法を提供していますが、明朗会計であるかどうかや、NMN療法の実績が豊富なクリニックを選ぶようにしましょう。
おすすめは「点滴代以外かからない」クリニックです。とくに、点滴を継続して受ける場合の「再診料」に注意してください。
まとめ
NMNの効果を得やすいとされるNMN点滴療法について理解できたと思います。
NMNの点滴はこれまでのところ重大な副作用の報告はないため、副作用よりも様々な抗老化効果のメリットが大きいと言えるでしょう。
NMNの摂取は、サプリメントや美容液などを通じて可能ですが、副作用が少なく、効果が高い点滴療法がおすすめです。
MSクリニックでは「NMN点滴療法」と医療機関専用サプリメントの「メトセラ N.M.N.」の治療法が可能です。
また併用することで治療効果が大幅に高まります。
費用については診察料や処方料は無料、点滴代またはお薬代のみとなっており最適な治療法をご提供いたします。まずはお気軽にご相談ください。
この記事の監修医師

葉山芳貴
経歴
平成14年 聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年 大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年 大手美容形成外科 院長 就任
平成27年 メンズサポートクリニック開設
平成28年 メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)

相馬佳政
経歴
平成22年 奈良県立医科大学医学部医学科 卒業
京都大学形成外科関連病院、岡山大学歯学部にて研鑽を積む
令和2年 大手美容外科 院長就任
令和4年 MSクリニック大阪 院長就任
資格
アメリカ形成外科学会国際会員
美容外科医
医師免許(医籍登録番号:490554)