疲労や二日酔いの改善に「にんにく注射」を試してみようかなと考えている男性は多いと思います。
にんにく注射は、素早いエネルギー補給だけでなく、ビタミンやミネラルも含んでいるため、とくに多忙な男性にとって、非常に効率的な体調管理法のひとつと言われています。
一方、にんにく注射という名称こそ知っているものの、どのような効果があるのかや、デメリットまでをしっかり把握している人は少ないようです。
そこでこの記事では、にんにく注射治療を行っている医師が、にんにく注射についてよく知らないという男性に向けて、にんにく注射の効果やデメリットについて分かりやすく解説します。
この記事の目次
にんにく注射とは
にんにく注射とは、ビタミンB1を主成分とする注射のことです。現在では、にんにく注射という呼称で定着していますが、本来はアリナミン注射やビタミンB1注射と呼ばれます。
にんにく注射には、にんにくが含まれている訳ではなく、含有成分の硫化アリルが、にんにくのような匂いを放つため、このように呼ばれるようになりました。
にんにく注射の主な効果として、疲労回復、肩こりや腰痛の改善、二日酔い予防または改善、美肌、そして減量といったことが挙げられます。
これらの効果は、にんにく注射の主成分であるビタミンB1が大きく影響しています。ビタミンB1は、肉体疲労や倦怠感の要因である乳酸を分解する作用があるため、素早くかつ直接的にこれらの症状を改善します。
また、ビタミンB群やミネラル、そして必須アミノ酸などを組み合わせることによって、血行不良が改善され、美肌や減量の基本となる新陳代謝機能が良くなる仕組みです。
にんにく注射は、悩みや症状に合わせてカクテル注射や点滴にすることも可能です。例えば、にんにく注射をベースにして、肝機能強化のためにグルタチオンやパントテン酸を加えたり、ビタミンB1を2倍にしたりすることもできます。
このように、にんにく注射は疲労回復や二日酔いなどに効果的で、注射1本で完結する利便性や、即効性にも優れていることが特徴と言えます。
にんにく注射のメリット
にんにく注射のメリットは、主に以下のようなものがあります。
- 疲労回復
- 肩こり改善
- 肌質改善
- 二日酔い予防や改善
上記それぞれのメリットについて解説します。
疲労回復
にんにく注射における最大のメリットと言えるのが「疲労回復」です。にんにく注射の主成分であるビタミンB1が、身体的な疲労や、だるさ、体が重たく感じるといった症状の原因とされる「乳酸」を溶かすことで、これらの症状が改善されます。
肩こり改善
「肩こり改善」も、にんにく注射のメリットです。にんにく注射に含まれるビタミンB群の働きにより、血行が促進されるため、肩こりや腰痛といった症状が改善されます。
肌質改善
にんにく注射のメリットには「肌質改善」も含まれます。これは、にんにく注射に含まれているビタミンB群や、ビタミンCなどの抗酸化作用によって、シミやそばかすの原因であるメラニンの生成が抑制されることが影響しています。
二日酔い予防や改善
「二日酔い予防や改善」も、にんにく注射のメリットです。にんにく注射によって、糖分をエネルギーに変換する機能が活発化し、肝機能が強化されて二日酔いを予防する効果が期待できます。
また、にんにく注射に含まれるビタミンB2はアルコールを分解する作用があるため、二日酔いの改善にも効果を発揮します。
しかし、にんにく注射によって、にんにくの様な匂いが鼻の奥で感じられて気分が悪くなる場合がありますので、二日酔いがひどい時はにんにく注射を避けた方が良いケースもあります。
にんにく注射のデメリット
にんにく注射のデメリットは、主に以下の通りです。
- 通院が必要
- 注射痛
- アレルギー反応
それぞれのデメリットについて解説します。
通院が必要
にんにく注射のデメリットとして「通院が必要」ということがあります。にんにく注射は、医療機関でのみ受けられるため、注射の度に通院しなければならず、人によっては通院にかかる時間や労力がデメリットと言えるでしょう。
一般的に、にんにく注射は「週に1回から2回が理想的」とされていますので、通院が大変な人には大きなデメリットになるかもしれません。
注射痛
「注射痛」も、にんにく注射のデメリットです。これは、にんにく注射に限った話ではありませんが、注射にともなう痛みや腫れ、赤み、腕のだるさなどが一時的ながら生じるかもしれません。
アレルギー反応
にんにく注射のデメリットには「アレルギー反応」もあります。具体的には、下痢や頭痛、湿疹、そして蕁麻疹といった症状が想定されます。
にんにく注射によるアレルギー反応は極めて稀ですので、過度な心配は必要ありません。
にんにく注射と合わせて検討したいおすすめの治療
にんにく注射と合わせて検討したいおすすめの治療を紹介します。
プラセンタ注射
にんにく注射と合わせて検討したいものが「プラセンタ注射」です。プラセンタ注射とは、厚生労働省の認可を受けた国内製薬会社製の「ヒト胎盤エキス」を使用します。
ビタミンやミネラルをはじめ、21種類のアミノ酸、活性ペプチド、酵素といった栄養素を豊富に含んでいることが特徴で、免疫力向上、ホルモンバランス調整、そして精力増強といった効果が得られます。
幹細胞培養上清液治療
「幹細胞培養上清液治療」も、にんにく注射と合わせて検討したい治療法です。この治療法は、ヒトの歯髄、脂肪、臍帯(さいたい)に由来する幹細胞を培養し、その上澄み液を注射または点滴で体内に取り込むもので、再生医療とも呼ばれます。
主な効果としては、アンチエイジング、育毛、疲労回復、そして男性機能回復といったものがあり、心身の若返りに絶大な効果があるとされています。
NMN療法
にんにく注射と合わせておすすめなのが「NMN療法」です。NMN療法とは、代謝機能や骨密度、そして眼機能の低下に代表される「老化現象を防ぐまたは改善する治療法」です。
NMNと呼ばれるニコチンアミドモノヌクレオチドをサプリメントで摂取したり、注射または点滴したりすることで「抗老化効果」が得られます。
とくに、老化現象が始まるとされている40歳以降の男性に最適とされる画期的な治療法です。
※NMNはビタミンCなどの抗酸化ビタミンと併用すると、NMN→NAD+の反応が阻害されるので、抗酸化ビタミンとの併用は避けた方が良い。
ED治療薬
「ED治療薬」も、にんにく注射と合わせて検討したい治療法です。とくに、勃起力の衰えを感じる場合におすすめです。
慢性的な疲労が原因で勃起しないだけだと思い込んでいても、実際にはEDを発症しているケースもありますので、性機能に不安がある場合は、ED治療薬も試してみましょう。
にんにく注射に関するよくある質問と回答
にんにく注射に関するよくある質問を紹介します。
にんにく注射は危険で効果もないと聞きましたが本当ですか?
いいえ。適切な治療であれば危険性はなく、効果も実感できます。
にんにく注射は保険適用ですか?
いいえ。保険適用外の自由診療です。
どれくらいで効果を実感できますか?
個人差がありますが、注射後すぐに効果を実感するケースがほとんどです。週に1回から2回の頻度で、1ヶ月継続すると効果を実感しやすいため、継続的な治療をおすすめします。
どれくらい効果が持続しますか?
平均して3日から1週間です。
にんにく注射の料金はどれくらいですか?
1回あたり1,650円を目安にしてください。クリニックよっては、カクテルの内容を変更できるオプションが用意されています。
まとめ
にんにく注射は、疲労回復や二日酔い、ダイエットなどに効果がある、優れたエネルギー補給法や体調管理法と言えます。
デメリットを懸念する人もいますが、医師の診断の下であれば心配ありません。
慢性的な疲労や、回復が遅い、疲れやすいといったことで悩んでいる男性は、一度にんにく注射の効果を実感してみてください。
MSクリニックは、男性治療専門のクリニックで、医師、看護師は全て男性です。
男性特有の様々なお悩み解消のため、10代から80代の幅広い年代の方がご来院されています。
予約制と個室対応で、他の患者さまと顔を合わせることもありませんので、気兼ねなくご相談ください。
この記事の監修医師

葉山芳貴
経歴
平成14年 聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年 大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年 大手美容形成外科 院長 就任
平成27年 メンズサポートクリニック開設
平成28年 メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)