みなさんは「男性の潮吹き」という言葉を聞いたことはありますか?なかにはアダルト動画などで耳にしたことがあるという人や、聞いたことはあるけれどその意味を知りたかったという人もいるでしょう。
インターネット上では「男の潮吹き」について、快感が得られる、射精より気持ちがいいなどという言葉が散見されますが、その仕組みや危険性などについて正しい知識を持っておいた方が良いでしょう。
そこでこの記事では、男性クリニックの現役医師が「男性の潮吹き」について、その特徴や仕組み、さらには注意点など、男の潮吹きについて知りた知りたい男性たちに向けてわかりやすく解説します。
この記事の目次
男性の潮吹きとは
男性の潮吹きとは、射精後に尿が噴き出す現象のことを指しています。射精し終わってからも、亀頭や陰茎などに刺激し続けることで、尿が噴き出すようにして排出されるものです。
似たような現象は女性でも起こり「女性の潮吹き」として広く認識されていますが、男性の潮吹きは、アダルト動画やインターネット等を通して、徐々に知られるようになったと言われています。
男性の潮吹きの性的快感を巡っては「射精と放尿が一緒に起きた感じ」や「射精よりも気持ちいい」といった性的興奮を助長するような声が多いようです。
一方、男の潮吹きは性的刺激が強すぎるため、正常な性行為で満足できずに射精しにくくなる「遅漏」や、精液が膀胱を逆流する「逆行性射精」を招く可能性があるため、危険と認識すべき行為でもあります。
男性の潮吹きは、アダルト動画等の演出のひとつとして利用されている行為であり、本来の性行為や性的刺激からは逸脱していると言わざるを得ません。
従って、男の潮吹きは、興味本位であったとしても、リスクが高いため、やるべきではないと覚えておいてください。
男の潮吹きの特徴
男の潮吹きの特徴は以下の通りです。
- 射精後(絶頂後)に起きる
- 噴き出す液体は精液を含む尿
- 性的な快感が強い
- 尿道炎や膀胱炎のリスクがある
- 射精障害やED(勃起不全)のリスクがある
男の潮吹きには上記のような特徴がありますが「性的な快感が強い」ことばかりが強調されていることが多く、様々なリスクについては正しく理解されていないようです。
男の潮吹きは、ペニスの炎症や射精障害、そしてED(勃起不全)の発症といったリスクを伴う行為であることをしっかり理解しておきましょう。
男性が潮吹きする仕組み
男性の潮吹きは、以下のような仕組みで起こると考えられています。
- 射精後、刺激を通じて前立腺尿道部が活発に動き続ける
- 前立腺尿道部がポンプの役割を果たし、膀胱内の尿を吸い上げる
- 尿道口から尿が噴き出す
この仕組みをごく簡単に説明すると「射精してからもペニスを刺激することで、尿を漏らす」と言えるでしょう。
人によっては、排尿の勢いを制御できず、勢いよく尿が噴き出すことから「潮を吹く」と表現されている訳です。
排尿を制御できず、一種の解放感のような気分が得られることから、射精に似た性的快感を覚えると推測できます。
女性の潮吹きと何が違うのか
男性の潮吹きと女性の潮吹きの違いは、起きるきっかけが違うだけで、ほとんど同じ現象と考えられています。
男性の潮吹きは、射精後に前立腺がポンプのように動き続けることで、尿が吸い上げられて放出されるのに対し、女性の場合は、俗に言うGスポットを刺激することで尿道口から尿が排出されます。
つまり、男性の場合は、亀頭や陰茎などペニスに対する刺激がきっかけである一方、女性の場合は、Gスポットやクリトリスなどに対する刺激をきっかけにして起こることがほとんどです。
また、他の違いとしては「オーガズム(絶頂)のタイミング」もあります。男性の潮吹きの多くは、絶頂後であるの対し、女性の潮吹きは必ずしもオーガズムと連動していません。
このことから、女性の潮吹きはオーガズムの証拠と考えることは誤りと言えるでしょう。
男の潮吹きのやり方
男の潮吹きは、推奨される行為ではありません。しかし、以下のようなやり方で起きることがあるのを知っておきましょう。
- 性行為によって射精する
- 射精後も、性的刺激をペニスに与え続ける
- 尿意を感じても制御しない
前述したように、男の潮吹きは射精後の排尿を我慢しないことで起こるとされています。射精後は、意図的に過度な性的刺激を継続しないようにしましょう。
男性の潮吹きが招く悪影響
男性の潮吹きについて最も理解しておくべきことが、悪影響についてです。男性の潮吹きには、以下のような悪影響があるとされています。
- 早漏や遅漏といった射精障害
- ED(勃起不全)
- 尿道炎や膀胱炎
- 正常な性行為で満足できなくなる
それぞれの悪影響について解説します。
早漏や遅漏といった射精障害
男性の潮吹きで考えられる悪影響として「早漏や遅漏といった射精障害」があります。射精障害には、早漏、遅漏、逆行性射精、そして膣内射精障害などがあり、いずれも正常な性交に支障をきたし、男性不妊につながる可能性が否定できません。
なかでも、起こる可能性が高いのが「遅漏」です。これは、男性の潮吹きで得られる性的快感に慣れてしまい、一般的な性交において膣によって得られる刺激では射精できなくなってしまうことを指しています。
また、潮吹きを急ぐあまり、過度な性的刺激を与え続けた結果、過敏に反応するようになってしまい、結果的に「早漏」になるかもしれません。
ED(勃起不全)
「ED(勃起不全)」も、男性の潮吹きで生じる可能性がある悪影響のひとつです。潮吹きを求めるあまり、ペニスや前立腺を刺激し続けることにより、陰茎海綿体や血管、そして神経などが陰茎海綿体や血管、そして神経などが傷つき、物理的に勃起しなくなる「器質性ED」を招くかもしれません。
男性の潮吹きは、射精後にも刺激を与え続ける行為のため、明らかに過負荷です。男性としての機能を傷つける行為と言わざるを得ず、意図的に習慣化するようなことは控えましょう。
尿道炎や膀胱炎
男性の潮吹きによる悪影響には「尿道炎や膀胱炎」もあります。射精後のペニスに対して刺激を与え続けると、尿道口から細菌が侵入し、尿道炎や膀胱炎、慢性前立腺炎などを招くかもしれません。
これらを発症すると、セックスやマスターベーションどころか、日常生活にも支障が及ぶ可能性があるため、十分に注意してください。
正常な性行為で満足できなくなる
「正常な性行為で満足できなくなる」ことも男の潮吹きによる悪影響として考えられます。男性の潮吹きは、射精とは異なる性的快感が得られると言われているため、射精による快感に満足いかず、結果的にセックスできなくなる可能性があります。
仮に、このような事態に陥ると、パートナーとの関係悪化や、男性不妊にもつながるため、安易な気持ちで試すのは控えましょう。
まとめ
男性の潮吹きは、インターネットなどを中心に、性的快感が得られる行為として扱われていますが、正常な性行為から逸脱していると言わざるを得ません。
ペニスの炎症や、射精障害、そしてEDといった症状を招く危険な行為と認識し、興味本位であったとして試すようなことは控えましょう。
MSクリニックは、男性のお悩みを全て解消するメンズクリニックです。
無料メール相談もおこなっておりますので、一人で悩まずにまずはご相談ください。
気になる疑問やお悩みにひとつひとつ丁寧にわかりやすくお答えいたします。
この記事の監修医師
葉山芳貴
経歴
平成14年 聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年 大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年 大手美容形成外科 院長 就任
平成27年 メンズサポートクリニック開設
平成28年 メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)
鳥羽洋輔
経歴
平成31年 札幌医科大学医学部医学科 卒業
令和3年 美容皮膚科クリニック 勤務
令和4年 MSクリニック 勤務
資格
美容外科医
医師免許(医籍登録番号:559547)