亀頭の周囲は、その構造上恥垢(いわゆるチンカス)が溜まりやすく、不潔になりがちです。
このため、亀頭をしっかりと洗浄することは、亀頭の炎症や性病などを予防する観点から非常に重要となりますが、間違った亀頭の洗い方を続けていると、皮膚や粘膜を傷つけてしまうこともあるのです。
そこで今回は、適切な亀頭の洗い方について、詳しくご説明します。
この記事の目次
なぜ亀頭の洗い方が重要なのか?
亀頭の正しい洗い方については、意外と知られていません。まずは、なぜ亀頭の洗い方が重要なのかについて、解説していきたいと思います。
不潔な状態を放置すると病気の可能性も
亀頭の直下には冠状溝という窪んだ部分があり、この周辺は皮脂や汗、精液の残滓(残りカス)などがたまりやすくなっています。このため、亀頭は雑菌が繁殖し、不潔になりやすいという特徴を持ちます。特に精液は雑菌の繁殖を促すため、性行為や自慰行為の後は亀頭を清潔にすることが非常に重要です。
亀頭が不潔な状態を放置してしまうと、包皮炎や尿道炎、陰茎癌など、様々な病気が発生する可能性があります。これらの疾患は、初期の自覚症状があまりなく、発覚した時には既に進行しているケースもあるのです。
このように、亀頭を清潔にすることは様々なメリットをもたらします。よって、亀頭の正しい洗い方を見につけることは非常に重要となるのです。
亀頭の洗い方のポイントは?
それでは、いよいよ具体的な亀頭の洗い方のポイントについて解説していきます。
亀頭を洗う際に最も重要なのが、亀頭を完全に露出させることです。包皮をしっかり剥くことで、冠状溝などの恥垢が溜まりやすい部分も露出し、汚れを洗い流しやすくなります。
亀頭が露出できましたら、指の腹などを用いて、やさしく汚れを落としていきます。この際、水だけで洗うのではなく、石鹸やボディーソープを使って洗いましょう。この際、弱酸性などの、お肌に優しい石鹸やボディーソープを使うことで、刺激性のものと比べ、赤みや痛みが起こりにくくなります。
亀頭を洗う際には、周囲の陰毛についてもしっかり洗うことが大切です。陰毛には汚れや皮脂がたまりやすく、こちらも不快な臭いや炎症の原因となりますので、亀頭と同じく、丁寧に洗うようにしましょう。
十分に洗浄ができましたら、清潔なタオルを使用し、やさしく押さえるようにして水分を拭き取りましょう。力を入れすぎたり、ゴシゴシとこすったりすると皮膚を傷つけてしまいますので、できるだけやさしく拭くように意識しましょう。
以上が、亀頭の正しい洗い方です。亀頭が清潔な状態を保つことで、不快な臭いやトラブルも防ぐことができますので、ぜひとも試してみてください。
亀頭を洗う際に気をつけるべきこと
ここまで、亀頭を洗うことの大切さや正しい洗い方について説明してきましたが、亀頭を洗う際には、注意すべきポイントがいくつか存在します。
無理に包皮を剥かない
まず、真性包茎や嵌頓包茎で包皮が剥きにくい状態では、無理に亀頭を露出させると皮膚が裂けてしまったり、戻せなくなったりします。このため、こういった包茎の状態では、可能な範囲で包皮を剥き、洗浄を行うようにしましょう。
過度な洗浄は控えて
また、過度な亀頭の洗浄を繰り返すと、皮膚のバリア機能を低下させてしまい、かえって菌やウイルスの侵入を招く可能性があります。そのため、亀頭を洗浄する頻度としては1日1回、お風呂やシャワーの際に行う程度で構いません。ただし、性行為を行った後は、性行為によって細菌やウイルスが付着し、炎症や感染症を引き起こすことがありますので、必ず洗浄するようにしましょう。
炎症や皮膚トラブルがある場合には病院に
さらに、亀頭やその周囲に炎症や皮膚トラブルが起こっている場合には、無理に洗浄をすると症状が悪化することもあります。痛みやかゆみ、腫れなどがある場合には、専門医の診察を受けるようにしましょう。
まとめ
亀頭が清潔な状態を保つことは、男性にとって非常に重要です。
亀頭を正しく洗えていないと、不快な臭いを生じるだけではなく、炎症や感染症を引き起こす可能性もあります。
だからといって亀頭を洗いすぎるのも、皮膚のバリア機能を低下させ、かえって感染症などのリスクが上昇しますので、適切な力加減、適切な頻度で洗浄することが大切です。
ここまでの内容を参考に、日々の正しい亀頭ケアを実践してみてはいかがでしょうか。
この記事の監修医師

葉山芳貴
経歴
平成14年 聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年 大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年 大手美容形成外科 院長 就任
平成27年 メンズサポートクリニック開設
平成28年 メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)

鳥羽洋輔
経歴
平成31年 札幌医科大学医学部医学科 卒業
令和3年 美容皮膚科クリニック 勤務
令和4年 MSクリニック 勤務
資格
美容外科医
医師免許(医籍登録番号:559547)