ED治療薬と言えば「バイアグラ」を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
バイアグラはED治療薬の代表的な存在として広く知られていますが、効果や副作用までしっかり把握している人は少ないかもしれません。
この記事では、バイアグラとはどのような薬なのか、効果や副作用、入手方法などについて解説します。
この記事の目次
バイアグラとは
バイアグラとはシルデナフィルクエン酸を有効成分とするED(勃起不全)治療薬の商品名で、一般名はシルデナフィルクエン酸塩錠です。
バイアグラは1998年にアメリカのファイザー社によって販売された世界初のED治療薬で、日本国内では1999年から厚生労働省の認可を得て流通し始めました。
バイアグラを開発したファイザー社の特許期限が切れた2014年以降は、同じ有効成分のバイアグラジェネリックも流通しており、同等のものがより安価に入手できるようになっています。なお、国内製薬会社のジェネリック医薬品は一般名で販売されています。
特徴
バイアグラは世界初のED治療薬であることが特徴です。日本国内では1999年に登場して以降、代表的なED治療薬として支持されており、20年以上にわたって効果や安全性が実証されています。
数あるED治療薬の中でも勃起に対する効果が高いことでも知られていますが、ED治療薬と言えばバイアグラとされるほどの知名度があることも特徴と言えるでしょう。
種類
日本国内におけるバイアグラの種類は以下の4つです。
- 有効成分量25mgの錠剤
- 有効成分量50mgの錠剤
- 有効成分量25mgの口腔内崩壊フィルム製剤
- 有効成分量50mgの口腔内崩壊フィルム製剤
国外では有効成分量が100mgの物もありますが、日本国内では販売および処方は認められていません。
用法
バイアグラの用法は、1日に1回、25mgまたは50mgを水またはお湯で服用します。フィルム剤は水やお湯を必要とせず、口腔内で溶かすようにして服用可能です。
バイアグラの用法で大切なのは「空腹時に服用すること」です。理由は、バイアグラの有効成分は胃で溶けた後、小腸で吸収されることにあります。
食後に服用すると胃や腸壁に油膜が張ってしまい、バイアグラの有効成分が吸収されづらくなるのです。
用量
バイアグラの用量は1日1回25mgまたは50mgです。有効成分が多いほど効果が高い訳ではありません。また、効果の持続時間が長くなる訳でもないため注意してください。
バイアグラを処方してもらう際に、あなたに合わせた適切な用量を医師から教えてもらいましょう。
なお、65歳以上の高齢者や肝障害がある人は、有効成分の血漿中濃度が増加するため、25mgを開始用量にしてください。
バイアグラの効果
バイアグラの効果について解説します。
勃起力向上効果
バイアグラには勃起力を向上させる効果があります。バイアグラをはじめとするED治療薬は、血管を拡張して血流をよくする働きがあり、この働きによって勃起力が向上します。
なお、バイアグラには、ペニス増大効果や早漏改善効果、性欲増進効果、催淫効果などはありません。
効果が得られるまでに要する時間
バイアグラの効果を実感するには、服用後おおよそ30分から1時間かかります。服用し、目安となる1時間を経過した頃に性的な刺激によって十分な勃起が得られるでしょう。
なお、服用後に一定の時間が経過しても、性的な興奮状態にならない限り勃起することはありません。
効果の持続時間
バイアグラの効果は4時間から5時間持続します。ただし、服用のタイミングや体調、体質によって個人差が生じるため、持続時間はあくまでも目安にしましょう。
持続時間は勃起状態が4~5時間持続するという意味ではありません。十分な勃起状態になりやすい時間と考えてください。
バイアグラの副作用
バイアグラの国内臨床試験をはじめ、海外の使用成績調査等に基づく主な副作用には以下のような症状が挙げられます。
- 血管拡張(火照り・潮紅):5.78%
- 頭痛:3.87%
その他、1%未満の主な副作用として、動悸、めまい、消化不良、関節痛、発疹、目の充血などが報告されています。
バイアグラの効果的な服用方法
バイアグラの効果的な服用方法を覚えておくと役に立つはずです。2つのポイントをご紹介します。
空腹状態で服用する
バイアグラは空腹状態で服用すると効果的です。バイアグラは腸で吸収されるため、食後に服用すると十分に吸収されない可能性があります。
この結果、効果を感じられなかったり、十分な勃起が得られなくなったりするかもしれません。バイアグラを服用するのは「空腹状態」と覚えておきましょう。
服用の間隔は24時間以上
バイアグラの服用は24時間の間隔をとることが効果的です。バイアグラは服用すればするほど効果が得られるものではありません。
また、性行為の度に服用するものでもありません。1日1回の服用が推奨されている理由は、極度の血圧低下を起こす危険があるためです。
血圧低下は、めまいや失神を招く恐れがあり、さらには内臓機能障害につながる可能性も否定できません。
バイアグラの入手方法
実際にバイアグラを入手するための方法を紹介します。
通販(個人輸入)
バイアグラはインターネット通販などで入手できます。しかし、個人輸入扱いになるため、副作用によるトラブルが起きた際の補償(医薬品副作用被害救済制度)が受けられません。
また、通販で販売されているバイアグラなどのED治療薬は偽物の可能性があり、厚生労働省が注意喚起しています。
バイアグラは医師による処方を受けて入手することをおすすめします。
医師による処方
バイアグラはED治療の一環として医師に処方してもらうことで入手できます。医療機関の泌尿器科などで処方してもらいましょう。
おすすめは医師や看護師が全て男性の男性専用クリニックです。
バイアグラジェネリックとは?
バイアグラジェネリックとは、ファイザー社の特許期限切れを受けて、ファイザー社以外が製造および販売できるようになった「バイアグラと同一有効成分の薬」のことです。
日本国内でバイアグラジェネリックを製造販売しているのは武田薬品や富士化学工業をはじめとする全9社です。
バイアグラジェネリックは製薬会社によって呼称が異なるものの、一般的には「シルデナフィル錠」一般名で呼ばれています。
薬としての効果に大きな違いはなく、開発費がかからない分、価格が安く抑えられていることが特徴です。
バイアグラ50mgの錠剤が1,500円程度に対し、バイアグラジェネリックは1,000円前後が一般的な価格になっています。
バイアグラジェネリックについては「同じ成分・効果ながら価格が安い」と知っておくとよいでしょう。
バイアグラに関してよくある質問と回答
バイアグラに関するよくある質問を紹介します。
バイアグラを女性が飲むとどうなりますか?
陰核の勃起や膣分泌液が分泌されると考えられますが、医学的な根拠はありません。従って、女性がバイアグラを服用することによる影響は示せないのです。
バイアグラは男性向けの薬ですので、女性の服用は控えた方がよいでしょう。
25mgと50mgの違いは何ですか?
有効成分であるシルデナフィルクエン酸の含有量の違いです。よくある誤解として、50mgの方が25mgよりも効果が高い、あるいは長時間持続するといったものがありますが、体質や年齢、EDの症状によって使い分けるものであり、効果の違いはありません。
バイアグラを飲んではいけない人はどんな人ですか?
心血管系障害や重度の肝機能障害をはじめ、低血圧や高血圧の方は注意してください。必ず医師による診断のうえ、適切な指示を受けてください。
バイアグラ服用時に飲酒しても大丈夫ですか?
必ずしも一滴も飲んではダメというわけではありませんが、飲酒によって副作用が誘発される恐れがあります。また、飲酒によって勃起し難くなるため、お勧めできません。
バイアグラジェネリックは何が違うのですか?
価格が安いという違いがある他、風味や色を出すための添加剤や着色剤といった主成分以外の成分に違いがあります。
ペニスの増大効果はありますか?
いいえ、ありません。ただし、十分に勃起しない人がバイアグラを服用することでしっかり勃起し、その結果としてペニスが大きくなったと感じることはあり得ます。
バイアグラは依存性や耐性はありますか?
いいえ、ありません。主成分のシルデナフィルクエン酸には依存性や耐性は認められません。
まとめ
バイアグラは世界初のED治療薬ということや、20年以上にわたって日本を含む世界中でED治療薬として実績を積んだ薬です。
勃起に対する不安や心配がある人は、医師に相談したうえで処方してもらいましょう。
MSクリニックではED治療薬としてバイアグラをはじめ、レビトラ、シアリス、早漏改善薬プリリジーを院内処方しております。
全て信頼のメーカー正規品です。人気の国産ジェネリック医薬品もご用意しております。
専門医が丁寧に問診・診察・説明を行い、来院から10分程度でその場でお渡しいたします。お気軽にご相談ください。
この記事の監修医師

葉山芳貴
経歴
平成14年 聖マリアンナ医科大学 卒業
平成20年 大阪医科大学 大学院 卒業
平成22年 大手美容形成外科 院長 就任
平成27年 メンズサポートクリニック開設
平成28年 メンズサポートクリニック新宿 院長就任
平成28年 医療法人清佑会 理事長 就任
資格
医師免許(医籍登録番号:453182)
保険医登録(保険医登録番号:阪医52752)