【医師監修】カマグラとバイアグラの違いは？通販や飲み方などを解説

ED治療薬の「カマグラとバイアグラは何が違うの？」や「カマグラはバイアグラのジェネリックだから効果あるはず」などと考えたことがある男性は多いと思います。

インターネット通販の個人輸入代行サイトではバイアグラのジェネリックとしてカマグラが手に入りますが、日本国内では承認されていない薬であることはあまり知られていないようです。

この記事では、バイアグラのジェネリックとして知られる「カマグラ」について、その特徴やバイアグラとの違い、注意点などについて医師がわかりやすく解説します。

カマグラとは

カマグラ（KAMAGURA）とは、インドの製薬会社Ajanta Pharmaが製造および販売しているED治療薬のことです。

バイアグラと同じ成分であるシルデナフィルを主成分としていることから、カマグラはバイアグラのジェネリックとして広く知られています。

カマグラはバイアグラの特許有効期限が切れる以前から販売されていたため、厳密にはジェネリックとは言えず「バイアグラのコピー」と称されることもあります。

カマグラは、日本国内においては厚生労働省から承認されていない「未承認医薬品」という扱いになり、個人輸入以外の方法（医療機関や医師を通して）で入手することはできません。

一方、バイアグラよりも安価で、バイアグラと同等かそれ以上の効果が得られるED治療薬として利用する人が存在するのも事実です。

日本国内では、カマグラの安全性や副作用の懸念、さらには粗悪品や偽物の流通が問題視されており、注意喚起がなされています。

このように、カマグラはバイアグラのジェネリックではあるものの、日本国内では安全性が保証されていない未承認医薬品であることを覚えておきましょう。

カマグラの種類

カマグラはバイアグラよりも種類が豊富なことが特徴です。カマグラの種類には以下のようなものがあります。

• 錠剤（50mgと100mg）
• 発泡錠剤
• ゼリー
• チュアブル錠
• タブレット錠

上記についてそれぞれ解説します。

錠剤（50mgと100mg）

カマグラの代表的な種類が「錠剤（50mgと100mg）」です。バイアグラは日本国内では25mgと50mgの2種類ですが、カマグラは50mgと100mgと有効成分量が多いことが特徴で「バイアグラよりも効果が高い」と言われる理由になっています。

発泡錠剤

カマグラには「発泡錠剤」もあります。グラスの水に粉末を溶かすようにして入れて服用するタイプで、有効成分量は100mgです。

発泡錠剤は一般的な錠剤と比較して溶解や拡散、そして吸収されやすいことから、即効性が高いとされています。

ゼリー

「ゼリー」タイプもカマグラの種類のひとつです。錠剤や発泡錠剤のように水を必要とせず、飲みやすさに長けていることが特徴です。

有効成分量は100mgで、吸収されやすいため錠剤よりも20分程度早く効果が現れるとされています。

チュアブル錠

カマグラの種類には「チュアブル錠」もあります。形状は錠剤と似ていますが、口の中で溶かすようにするか、嚙み砕いて服用します。

有効成分量は100mgで、服用時に水を必要としないことや、携行しやすいといった利便性に長けています。

タブレット錠

「タブレット錠」もカマグラの種類に含まれます。一般的なトローチの形状をしており、チュアブル錠同様に溶かす、または嚙み砕くようにして服用します。

こちらもチュアブル錠等と同じで、有効成分量は100mgです。

カマグラとバイアグラの違い

カマグラとバイアグラには主に以下の違いがあります。

• 効果の持続時間
• 厚生労働省による認可の有無
• 価格

上記の違いについてそれぞれ解説します。

効果の持続時間

カマグラとバイアグラの違いのひとつが「効果の持続時間」です。バイアグラの効果が持続する時間は25mgおよび50mgで4～5時間とされていますが、カマグラは50mgで4時間、100mgだと7～8時間と言われています。

厚生労働省による認可の有無

「厚生労働省による認可の有無」もカマグラとバイアグラの違いです。バイアグラは厚生労働省による認可を受けていますが、カマグラは認可を受けていません。

厚生労働省の認可を受けていないということは、安全性が保証されておらず、なおかつ万が一の事故に対する補償もないということです。

価格

カマグラとバイアグラの違いには「価格」もあります。バイアグラ50mg1錠は1,650円であるのに対し、カマグラ50mg1錠はおおよそ400円ですので、4倍ほどの価格差です。

カマグラの注意点

カマグラに関する注意点を解説します。

安全性が保証されていない

カマグラは日本国内において「安全性が保証されていない」ことに注意しましょう。数あるカマグラの大半は、有効成分であるシルデナフィルが100mg含まれていますが、日本国内ではシルデナフィルは50mgまでしか認められていません。

シルデナフィルは医薬品成分の中で副作用リスクが高いとされている成分であり、安全性が認められている量の2倍を服用することになります。

偽物が多い

「偽物が多い」こともカマグラの注意点です。カマグラは格安のED治療薬であることや、バイアグラ同等またはそれ以上の効果が得られるとされており、個人輸入で購入する人が後を絶ちません。

この「需要」を利用し、偽物や粗悪品といった「偽造医薬品」が多く流通しています。事実、日本向け個人輸入代行サイトでは約6割、インターネット通販では約5割が偽造医薬品だったとする調査結果があります。

医薬品副作用救済制度の適用外

カマグラは「医薬品副作用救済制度」の適用外であることにも注意してください。医薬品副作用救済制度とは、医薬品の服用によって生じた健康被害を補償する制度のことで、バイアグラやバイアグラジェネリックのシルデナフィルなどはこの対象です。

一方、カマグラは厚生労働省の認可を得ていないため、この制度の適用外となります。もし、カマグラの服用で何かが起きても一切の補償がないことに注意しましょう。

カマグラに関するよくある質問と回答

カマグラに関するよくある質問を紹介します。